【おすすめ漫画】『東京ヒゴロ/松本大洋』レビュー×感想×あらすじ紹介!ネタバレあり

ヒューマンドラマ
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にっく
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どうも、『エンタメ研修所』運営者のにっくです(@entame_kensyu

年をとるたびあらゆる事に挑戦する機会が減って、ふと「今のままでいいのかな」と危機感を覚えることってありませんか??

そんなとき読んでほしいのが現在連載中である松本大洋まつもとたいようの『東京ヒゴロ』。

漫画の出版業界で30年以上真面目に勤めた50歳を超えた男が、駆け出しだった頃のような情熱を取り戻そうと早期退職し、自身の出版社を立ち上げようと奮闘するお話になっています。

この漫画を読むと「何歳からでも挑戦できる」「挑戦する喜び」といったポジティブな気持ちが込み上げてきます。

そんな素敵な一作を元アニメ制作者である漫画オタクの筆者が語りたいと思います。

東京ヒゴロ / 概要

Bitly
  • ジャンル: ヒューマンドラマ
  • 作者 : 松本大洋まつもとたいよう
  • 出版社 : 小学館
  • 掲載誌 : ビッグコミックオリジナル増刊
  • 連載期間 : 2019年7月号〜現在連載中
  • 単行本 : 2巻 ※2022年10月1日現在

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東京ヒゴロ / こんな方にオススメ!

  • ヒューマンドラマが好きな方
  • 出版業界の裏側に興味がある方
  • 挑戦する熱くてカッコいい中年が見たい方

東京ヒゴロ / あらすじ

以降一部ネタバレを含みますのでご注意ください

30年勤め上げた大手出版社を早期退職した漫画編集者の塩澤しおざわ

日々ヒット作を求めるビジネス路線の出版業界では実現できなかった、本当に自分が面白いと感じる漫画雑誌を作るため自信で出版社を立ち上げることに。

塩澤はかつてこの業界を盛り上げていた信頼する漫画家たちに力添えを乞う。

一方の彼らは過去の輝きを失い、皆様々な事情を抱えて今を生きていた。

しかし、かつての同志である塩澤の想いに感化されるように再び立ち上がる決意を固めていく。

ココが面白い!!見どころ3つ紹介

にっく
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  1. 哀愁に満ちた独特の作画×世界観
  2. 我の強い個性的な登場人物
  3. 漫画家たちの人生と苦悩

哀愁に満ちた独特の作画×世界観

まず最初に圧倒されるのは作者である松本大洋さんのです。

セリフの無い背景オンリーの一コマから、ノスタルジー・哀愁・人生の無常さといった様々な感情を掻き立てられます。

にっく
にっく

この人の作画はどうしてこんなに胸に刺さるんだろう・・・。

また昨今の漫画・アニメはパースの整合性をとってリアルの世界に寄せていっている傾向にありますが、作者の手法はそんな流行から完全に逸脱しています。

そんなどこにもない唯一無二の作画描写が見どころとなっています。

我の強い個性的な登場人物

まずは主人公の塩澤から。

彼は超がつくほど真面目で合理的な男です。

その極端な性格が作中でも描かれていて、自宅で飼っている九官鳥と人間のように丁寧に会話したり、電車に乗るとき背筋をぴーんと伸ばし、シートに浅く座るといった姿が可愛らしいキャラです。

また、彼の周りにいる漫画家たちも我が強く、口先先行で仕事を引っ張る人物が多いのですが、どこか愛嬌があって憎めない。

にっく
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「アニメーターにもこういうタイプ多かったなぁ」と、制作時代を思い出します

漫画家たちの人生と苦悩

この作品では漫画家の苦悩が多くリアルに描かれています。

その昔売れっ子だったが今は鳴かず飛ばずで崖っぷちの者。

スランプに陥っている人や、自分を殺してヒット作を作らされることにうんざりしてしまう人。

自己を表現した分身とも言える作品を、他人に遠慮なく評価されるという生業の厳しさを感じさせます。

ただ、そういった冷たい風に晒されながらもまた描こうとする彼らの生き様がとても素敵でかっこいいです。

感想・おわりに

今回本書にどハマりしてしまい、立て続けに3回読んでしまいました。

本書は筆者にとって何度読んでも胸を打つ作品なのですが、一番の理由はこの世界でもがきながら挑戦し続ける塩澤や漫画家達の姿にとても勇気をもらえるところです。

さらにこの作品は、作者の真剣に葛藤する『クリエイター』に対するリスペクトが強く込められているなぁと感じました。

自分も「泥臭くてもいいから足掻いていくぞっ」と前向きな想いにさせてもらいました。

この作品はそんないつからでも挑戦する人を後押ししてくれる希望溢れる一作になっています。

個人的には死ぬまでに一度は読んでほしい漫画なので興味のある方は以下の単行本情報をチェックしてみてください。

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