【おすすめ漫画!!!】『ばるぼら/手塚治虫』レビュー×感想×あらすじ紹介!!※一部ネタバレあり

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にっく
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どうも、『エンタメ研修所』運営者のにっくです(@entame_kensyu

ブログ執筆にしてもそうですが、何かモノ作りをしているとどこまで自分の表現を押し出していいか悩むことってありませんか??

そんなとき無性に読みたくなるのが手塚治虫てづかおさむの『ばるぼら』という漫画です。

この作品は、ある流行作家が新宿駅で野宿していたホームレスの少女との出会いをきっかけに、読者に媚びて執筆する見せかけの小説を捨て、自分をさらけ出した本当の芸術の道を追求するという話になっています。

本書を読むと「他人から良く思われたい」といった余計な雑念がリセットされ、目の前の仕事にまっすぐ謙虚に向き合える心境になれます。

そんな不朽の名作を、元アニメ制作者でありエンタメオタクの筆者が語りたいと思います。

ばるぼら / 作品概要

ばるぼら 手塚治虫文庫全集
耽美主義の人気作家・美倉洋介(みくら・ようすけ)が駅で出会ったみすぼらしい&...
  • ジャンル: ファンタジー×青年漫画
  • 作者 : 手塚治虫てづかおさむ
  • 出版社 : 小学館
  • 掲載誌 : ビッグコミック
  • 連載期間 : 1973年7月〜1974年5月
  • 単行本 :
    手塚治虫漫画全集 全2巻
    ハードコミックス 全1巻
    角川文庫 全2巻他

手塚治虫の関連記事はこちら!

※本書を取り上げたまとめ記事です

ばるぼら / こんな方にオススメ!

  • 小説家や芸術家の人生に興味がある方
  • クリエイティブな仕事や作業をしている方
  • アトム作者が秘めていた想いを覗きたい方

ばるぼら / あらすじ

以降一部ネタバレを含みますのでご注意ください

物語の主人公、美倉洋介みくらようすけは耽美主義(美しいものを最高とする芸術思想)の小説家として全国的な人気を得ていた。

しかし美倉は異常性欲という心の病を患っており、自身が描く華麗な世界と本当のグロテスクな自己との間で日々悩まされていた。

そんな時、美倉は新宿駅でアル中の乞食の娘バルボラと出会い、彼女を自宅へ居候させることになる。

後にこの少女の正体がミューズ(芸術の神)であることが発覚するのだが、美倉は彼女の影響を受けながら流行作家としての偽りの自分を捨て、本当の己を表現しようと執筆に没頭していく。

命を削り狂ったように描き続け、人生を芸術に捧げた美倉が生死の狭間で見た境地とは。

そして彼の運命を大きく揺るがしていくバルボラの本当の目的とは。

ココが面白い!!見どころ3つ紹介

にっく
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  1. ミステリアスなヒロイン『バルボラ』
  2. 本質は人間讃歌
  3. 苦しみながら芸術と真摯に向き合っていく美倉

ミステリアスなヒロイン『バルボラ』

今作のヒロインのバルボラは瘋癲ふうてんというホームレスの少女

ボロ着を纏いいつも酒を飲んでいるアル中であり、居候させてもらう美倉にも傍若無人に振る舞う。

そんな非常識の塊である彼女が芸術の神であるという設定が秀逸だなと思います。

説明が難しいのですが、芸術作品に触れる時に得られる感動には「常識の外から来る、人間の本能に訴える気配」があるのかなと思うんです。

このバルボラという非常識な少女はそんな芸術そのものであり、当初常識的で表面的な美を描いていた美倉は彼女に激しく苛立ちながらも大きな影響を受けていきます。

本質は人間讃歌

人間の汚い部分を包み隠さず描いているなという印象を持つのですが、手塚さんはそんなキャラクター達を否定せずとつとつと描いています。

この作品を知ったきっかけになったのが、筆者が尊敬している落語家の「立川談志」さんが手塚治虫さんのファンだと知ったところからだったのですが。

本書には談志さんの落語にも共通する「人間の業の肯定」(談志さんの言葉)が感じられます。

そんなばるぼらを読んでいると、「人間なんてこんなもんだよな」と、常識的でお利口でいなきゃいけないという強迫観念から解放される気持ちになれるんです。

苦しみながら芸術と真摯に向き合っていく美倉

装飾された綺麗な言葉で小説家としての人気を得ていた美倉が、バルボラに感化されながら本当の芸術を追求していく姿がすごくカッコいいなと感じました。

次第に狂人と化し、取り憑かれたように執筆に明け暮れる美倉の生き様は痛々しくもありますがこの時代に表現を生業にしている方達にも響くものがあるのではないかと思います。

感想・おわりに

生前の談志さんがある番組のインタビューで本書を「手塚治虫のブルーの時代」(見出しで引用させていただきました)とピカソになぞらえて表現していたのですが、手塚治虫という天才の持つ非常にシリアスな一面が描かれた作品なのかなと思います。

青の時代:画家パブロ・ピカソの青春期の陰鬱な作風の通称。 転じて、孤独で不安な青春時代を表す表現
引用:Wikipedia

そして手塚さんは本書を万人に理解してもらおうなんて思っていないような気がしました。ただ、この作品に共感してしまう一部の読者には鳥肌が止まらないほど強烈な感動が押し寄せるのではないかと思います。

物語のクライマックス、自分の人生を懸けて芸術と向き合う美倉がこの「ばるぼら」を描く手塚治虫の想像の姿と重なりました。もしかしたらこの結末は当時の手塚さんの漫画家としての所信表明だったのかもしれません。

この美倉のように、表現者としての普遍的な苦悩を抱える今のクリエイター達に、是非読んでもらいたい素晴らしい作品です。

本書を読むと、自分の中に積もった雑念が取れてまたまっすぐに仕事に向き合えるのではないかと思います!興味があれば単行本情報を以下に記載したのでチェックしてみてください。

ここまで読んでいただきありがとうございましたっ(^ ^)

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